懇親会をするから、院長来て下さいと誘いがありました。スタッフ主催の食事会は初めてです。
なにか相談事でもあるのかな～程度に考えていました。
かわいい案内状をいただきました。若い女の子のする事はかわいいですね～。幼稚園の児童劇の案内状のようです。
イタリア料理店に行ってみると、真中に座らされて想像を絶することが起こりました。
部屋の電気が暗くなり、ケーキが出てきてなななんと！ローソクが4本立っています。
スタッフが、私に内緒で誕生日会を企画してくれていたのです。本当に胸がいっぱいになりました。
そんなにいい院長じゃないのに、みんなに気配りが出来ていないのに、こんなことまでしてくれるなんて・・・。開業して14年目に入りますが、スタッフのほうが院長の私よりも、寺浦歯科を、この職場を愛してくれているんだと感じました。
開業したての頃は、スタッフと和気あいあいとするなんてあり得ないと思っていました。開業前のコンサルタントのセミナーでも、スタッフとは対立するもの、院長は孤独に耐えるもの、と教えられました。事実、開業して何年かは凄くスタッフともギクシャクしたり、対立したり、険悪なムードが続いていました。スタッフの退職も多かったです。ある時から、私自身、自己分析をし、職場環境の改善をしようと思いました。気まぐれで、好き嫌いの多い私ですから、我慢して自分を押し殺して院内の『和』を大切にしました。スタッフも人生の大切な時間を寺浦歯科に捧げてくれています。それに応えるべく、働きやすい、居心地の良い職場作りを優先して考えました。仕事効率、利益は犠牲になりますが、院内の和やかな雰囲気造りを優先しました。結果的に、寺浦歯科に来て下さる患者さまが、『ここに来たら、スタッフが優しくてホットする』と言ってくださるようになりました。もちろんDR、衛生士も患者さまに優しい対応を心掛けました。院内に『和』があると、優しい患者さまが多く来院されるようになりました。寺浦歯科には”いい気”が流れているような気がします。
院長は一人4役も5役もこなさないといけないし、責任も重大、人の面倒も見ないといけない、24時間気が休まることがないほどです。そんな院長を辞めたいとか、損だな～とか思うことが時々あります。でも、今日はこんなに祝福してもらって、院長をしていて良かったと思いました。心から嬉しかったし、自分に自信が持てました。自分とスタッフとの関係に不安を感じていましたが、スタッフから認められているんだという自信が持てました。このスタッフからの信頼感を決して裏切ることのないように、頑張ります。宇宙の中の、塵のように小さい星の、小さい国の、小さい町の、小さい診療所の中の人の繋がりですが、寺浦歯科に関係する人が幸せになるように願っています。
